5月のゴールデンウィークを利用し、移動含めて10日間のモロッコ旅行に行ってきました。
本記事は4日目の旅行記になります。
今回の旅行全体についてはこちらからお読みください!
- 【モロッコ旅行記①】カサブランカ~マラケシュ~メルズーガ(サハラ砂漠)まとめ
- 【モロッコ旅行記②】カサブランカでモロッコ伝統のハマムや、クスクスを堪能
- 【モロッコ旅行記③】迷い込むほど魅力的!赤の街マラケシュを探索~スークで五感を刺激する冒険
- 【モロッコ旅行記④】メルズーガ~サハラの砂漠で大地を感じる
- 【モロッコ旅行記⑤】フェズ~迷宮の旧市街で異世界体験
- 【モロッコ旅行記⑥】シェフシャウエン~インスタ映え必至!青の街の絶景巡り
遅れてきた友人も深夜に合流でき、朝は7時頃に起床。
モロッコ4日目であるこの日は、今回の旅の最大の目玉である砂漠へ向かいます。
正確には、サハラ砂漠のエルグ・シェビ砂丘が広がるメルズーガという街を目指します。
アトラス山脈越え:変化に富んだモロッコの自然を満喫
朝8時前にマラケシュを出発し、メルズーガへと向かう道のりは、まず雄大なアトラス山脈の風景から始まります。赤茶けた岩肌が連なる山々は、見る者を圧倒する迫力がありました。
1時間半程度車を走らせたところで、朝食だったのですが、景色が凄すぎて朝食から早速非日常感を味わうことができました。

直線距離ですと8時間程度かかりますが、道中では写真スポットで休憩しながら向かうので
全く苦ではありませんでした。
朝食は恒例の甘ーいミントティーにオムレツとパン。

日本の山脈は森のイメージですが、モロッコの岩肌は、非常に珍しく感じました。
メルズーガまでの道のりは長いですが、同じような荒地が1-2時間続くと小さな村があり、そこでトイレ休憩をしたりすることができますし、赤土の日本では見れないような家もあり、移動中も飽きることなく楽しめました。

ワルザザート:サハラの玄関口
雄大なアトラス山脈を越え、赤土の平原が広がり始めると、いよいよサハラの玄関口、ワルザザートの地域へと足を踏み入れることになります。マラケシュからメルズーガへの長旅の途中に現れるこの街は、旅人の疲れを癒すオアシスであると同時に、ユニークな魅力を放つ場所でもあります。
ワルザザートは、「砂漠の扉」とも呼ばれ、力強く根付くヤシの木々が、まさにオアシスの風景を作り出しています。
映画スタジオ、アイト・ベン・ハッドゥ、タウリルト・カスバ等の見るべきところもたくさんある素敵な街になります。
モロッコのハリウッド
11時30分頃ワルザザードに到着し、オーカーズスタジオ(Ouarzazate Studios)を通り過ぎアトラススタジオ(Atlas Film Studios) を訪れました。
通常であれば、過去の映画で使用されたセットがそのまま残されているスタジオを見学できるのですが、今回は時間の関係でさっと見るだけとなりました。ワルザザートでは、数多くの有名な映画が撮影されており、個人的にはハムナプトラの撮影地という事で非常に興奮しました。
<ワルザザートで撮影された主な映画・ドラマ>
- グラディエーター (Gladiator)
- アラビアのロレンス (Lawrence of Arabia)
- ハムナプトラ (The Mummy)
- キングダム・オブ・ヘブン (Kingdom of Heaven)
- ゲーム・オブ・スローンズ (Game of Thrones)

続いて訪れる予定だった有名なカスバ・タウリルトも、残念ながら時間の関係で立ち寄ることができませんでした。
とはいえ、カスバ(要塞)はモロッコ各地に点在しているので、今回は「また次回のお楽しみ」として取っておこうと思います。
ローズバレー:ダデス渓谷に咲き誇るピンクの絨毯
13時ごろ「ローズバレー」と呼ばれるバラの谷を通り抜け、バラ製品の加工・販売所を訪れました。
道路を挟んで一面に広がるバラ畑はとても美しく、ちょうどバラのシーズン(4〜5月頃)だったこともあり、満開の花々を楽しむことができました。
このあたりはまさに映えスポットのひとつで、ところどころで写真を撮っている旅行者の姿も見かけました。
私たちが通ったのは13時頃でしたが、朝の時間帯には地元のおばちゃんたちがバラの収穫をしている様子も見られるそうで、運が良ければその風景にも出会えるかもしれません。
バラ畑のあとは、バラのエキスを抽出する加工施設を見学させていただき、モロッコらしい香り豊かな空間に癒されながら、この場を後にしました。

そこから30分ほど行ったところで、小さな村や壮大な景色が見れる映えスポットがあるとのことで、少し車を停めて、写真を撮りました。

ティンギル(Tinghir):ベルベル絨毯の聖地
その後カーペットの制作で有名なティンギル(Tinghir)という街に少し立ち寄りました。
この地は、古くから隊商ルートの要衝であり、ベルベル文化が色濃く残る場所です。そして、伝統工芸、特に手織りのベルベル絨毯(カーペット)の聖地としても知られています。
モロッコのベルベル絨毯は、単なる敷物ではありません。すべて女性が手作りしており、織り手の女性たちが暮らす地域の自然、彼らの信仰、そして日々の暮らしの物語が、色と模様で表現された芸術品です。ティンギル周辺の地域では、代々受け継がれてきた伝統的な技術とデザインが、今もなお息づいています。
一点ものならではの温かみや個性を楽しむことができ、手織りの絨毯は非常にかわいく、日本の控えめなインテリアへ少しスパイスを加えるのにぴったりです。
【モロッコ製】ベルベルラグ/イエロー&レッド幾何模様 | kamelia
この辺も赤土の建物が多く非常に興味深い街でした。

あるカーペット工房を訪れたのですが、カーペットの可愛さに時間を忘れて長居していました。

既に時間は16時30分頃となってしまっており、砂漠で日の入りを見るために、サクッと車の中でお弁当を食べました。
そして、モロッコの伝統的な服装が買えるショップへ立ち寄り、試し着をさせてもらいました。普段なかなか着ることのない民族衣装を着れて心も体もモロッコに染まっていました。

メルズーガのサハラ砂漠で黄金色の砂丘を堪能
そうこうしていると18時頃に砂丘が見えてきました。
あまりにも広大で、距離感がつかめず戸惑いましたが、そこからさらに車で約30分走り、ようやくサハラ砂漠の目的地に到着しました。
8時頃にマラケシュを出発しアトラス山脈を越え、ワルザザート、ローズバレー、ティンギルと旅をし、若干の疲労を感じていましたが、壮大な風景に疲れも吹き飛びました。

砂漠の広さは、想像をはるかに超えていました。
地平線の果てまで続く、起伏に富んだ黄金の砂の海。息をのむほどに美しく、まさに地球を感じました。陽の光を浴びてキラキラと輝く砂粒の一つ一つが、この壮大な景色を創り上げていることに、ただただ圧倒されました。
絶対に人生で一度は訪れるべき場所かと思います。
ラクダライドで日入りを鑑賞
宿泊施設に到着後、荷物をホテルへ預け、ウェルカムティーをいただき、一息ついたところで、ラクダライドの準備のために少し移動します。
ここからは、ホテルから少し離れたところにキャンプ施設があるため、ラクダに乗って移動します。荷物はホテルの方がキャンプ施設まで運んでくれるので安心です。
他にも車で移動や、バギーに乗って移動という方法がありますがせっかくなので、ラクダライドを体験。
キャメルライドは約1時間程度でのんびり夕陽を背に砂漠以外何もない場所を進み、キャンプを目指します。

地平線の先まで何もない光景は圧巻としか言いようがありません。

日の入りをラクダに乗りながら見て、キャンプにたどり着きました。


今回の宿泊施設はNomad palceという場所でかなり高級感があり、大満足でした。
キャンプといっても日本人が想像するキャンプとはかけ離れているかと思います。
イメージはグランピングに近く、モロッコカンスタイルの幾何学模様が美しいインテリアで、気分は最高でした。
もちろんシャワーは完備されていて、温かいお湯もちゃんと出ます。
ただ、アメニティは少し簡素だったので、シャンプーやボディソープなどは日本から持参するのがおすすめです。





少しキャンプで休み、夕食を取ることに。
夕食はタジンや、お肉の料理がメインでかなりボリュームのあるものでした。
食後は、あたりに何もない静かな砂漠の中で、キャンプファイヤーを囲みながら音楽を聴いて、ゆったりとした時間を過ごしました。
満天の星空の下でチルタイムです。

ちなみに、モロッコではほとんどのお店でお酒の提供がないため、今回は砂漠へ向かう途中のスーパーでビールを調達し、砂漠の夜に軽くお酒を嗜みながら贅沢な時間を楽しみました。
モロッコでは、アルコール提供のためには日本と同じく免許等が必要で、基本的にはほとんどのレストランでお酒の提供はありませんでした。
お酒を出さないのは宗教的な理由というより、あくまで法的な規制によるもののようです。
ちなみに,今回立ち寄ったスーパーは、「カルフール」というフランスの大型スーパーで日本で言うイオンのような存在。モロッコでも人気があり、日用品から食品まで何でもそろいます。
この日は、キャンプファイヤーを楽しんだあと、星空の下で静かに眠りにつきました。
次の旅行記はこちら▶︎【モロッコ旅行記⑤】フェズ~迷宮の旧市街で異世界体験