「久しぶりの海外旅行は異国情緒をたっぷり感じられるモロッコへ行ってみたい!」
そんな人はモロッコの伝統的な住居を宿泊施設として改築した「リヤド」に泊まるのがおすすめ。
この記事ではモロッコの伝統や文化を身近に感じながら、「暮らすように旅する」が叶うモロッコ特有の宿泊施設「リヤド」について、特徴や泊まる際の注意点などをお伝えしていきます。
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リヤドとは
「リヤド」(「リアド」とも表記される)はアラビア語でرياض と書き「庭」や「邸宅」を意味し、モロッコでは伝統的な建築様式で建てられた住居を宿泊施設として改築した宿泊施設のことを指します。
「リヤド」は「メディナ」と呼ばれる旧市街に多く存在し、数としては世界遺産もあるマラケシュに特に多く、次いでフェズやラバトといった街にも数多く見られます。
リヤドの特徴
小規模な場所が多い
この「リヤド」は前述の通りもともと家族が住まう住居用に建てられた建物のため、ホテルとは異なり、部屋数や設備も小規模なものが多め。
日本でも近年流行りつつある古民家を改築した「民泊」や「伝泊」、ひなびた隠れ温泉宿、といった感じでしょうか。
アットホームな場所が多い
小規模な宿泊施設の良さはなんと言ってもスタッフや他の宿泊客たちとの距離の近さ。「リヤド」の場合、オーナー自身が出迎えてくれることも多く、アットホームな雰囲気が味わえます。
ローカルの人御用達のお店や、ガイドブックには載っていないおすすめスポットなどを教えてもらい、足を運んでみるのも楽しそうですね。
観光地のリヤドでは英語を話す方も多いですが、簡単なフランス語やアラビア語の日常会話を覚えておくと、距離感がグッと縮まるかもしれません。
中庭がある
「リヤド」の見た目の特徴として、アラビア語の名前の通り中庭があることが多く、折々の季節の花や草木が植えられ、中心には噴水やプールといった水場があります。
この形式の中庭は、スペイン最大規模のイスラム庭園、グラナダのアルハンブラ宮殿などに似ており、こうした伝統的な住宅にもイスラム文化が深く根付いていることを再確認できます。
建物の造りとして、この中庭から各部屋へアクセスすることができたり、食堂を兼ねているので宿泊客の交流の場になっていたりすることも多くあります。
リヤドに宿泊する際の注意点
モロッコでしか味わうことができない「リヤド」泊。普通のホテルとは違うからこそ、宿泊する際に注意が必要な点も。ここからは「リヤド」に泊まる際のポイントをご紹介します。
グレードに幅がある
通常のホテルは星の数などでグレードが分かりますが、「リヤド」の場合そのような明確なグレード分けがないため、簡易的なドミトリーレベルのものからハイクラスホテルのようなものまで部屋の設備や価格にも大きな幅があります。
せっかくの「リヤド」泊ですから、雰囲気が存分に楽しめるように少し高級感のあるスタイリッシュな宿を選ぶのがよいでしょう。
立地に注意
「リヤド」がある旧市街は道が整備されていないところも多く、車が入れないことも。
選ぶ宿によっては長い階段の上に建つところや入り組んだ路地を進んだ先に建つところも多くあります。タクシーを降りてから歩かなければならない距離が長いところや、迷いそうなところは送迎のサービスの有無なども確認しておくのが安心です。
セキュリティ面
アットホームな雰囲気が売りの「リヤド」では、規模の小さいところだと各部屋のドアには鍵が付いていなかったり、セキュリティーボックスが付いていないこともあります。女性のひとり旅や女子同士の旅行の場合は事前に確認しておきましょう。
冷暖房
「リヤド」の建築の特徴として、天井が高くオープンな造りなことが多いため、夏は涼しさを感じることができる反面、冬は冷えます。エアコンだけでは心もとないので、暖炉やガスストーブが設置されている宿がおすすめです。
オンシーズンは早めの予約を
「リヤド」は部屋数も少なく、人気のある宿は世界中から観光客が訪れるため、早めの予約が必要です。特にオンシーズンは遅くとも3ヶ月前までには予約を済ませておきましょう。
おすすめリヤド10選
ここまで「リヤド」の魅力をたっぷりとご紹介してきましたが、その中でもマラケシュにあるおすすめの宿を厳選してご紹介します。
Riad Be Marrakech
鮮やかなブルーのモロッカンタイルで彩られた中庭のプールが目を引く「Riad Be Marrakech(リヤド ビー マラケシュ)」。
各個室もベッドルーム、バスルーム共にカラフルなモザイクタイルの床と壁が気分をあげてくれます。お部屋ごとに雰囲気が異なるので、どんなお部屋に泊まれるかも楽しみです。
Riad Joya
シックな雰囲気のカラーで洗練されたデザインのお部屋が特徴の「Riad Joya(リヤド ジョヤ)」。
メディナの中心地に位置する便利な立地ながら、静かなロケーションのいいとこ取り。ゆったり過ごせそうな広いベッドルームも魅力的です。ルーフトップテラスからの眺めを楽しみながらのチルタイムはいかがでしょう。
Riad Kniza
ヨーロッパのモダンな家具とアラビアンな建物がマッチした落ち着いた雰囲気の「Riad Kniza(リヤド クニザ)。
繊細な彫刻が施された白い壁に囲われた吹き抜けの中庭は、そこに座っているだけでとても落ち着いた気持ちになれそうです。
徒歩で行ける場所にマジョレル庭園やバイア宮殿などの観光スポットもあるので気軽にお散歩も楽しめます。
Riad Jnane d’Ô
女性のオーナーの行き届いた心遣いに定評がある「Riad Jnane d’Ô(リヤド ジュナン ドー)」。
手入れの行き届いた季節の花やグリーンが綺麗な中庭で心づくしの朝食を楽しむのも良さそうです。お部屋は5部屋しかないため、アットホームな雰囲気が味わえます。
Riad Le Rihani
白と木の温かみを基調にした外観でシックな雰囲気の「Riad Le Rihani(リヤド レ リナイ)」。
ジャマエルフナ広場やバイア宮殿へも徒歩5分とアクセスも抜群。ライブラリーが併設されており、冬は暖炉で暖まりながらゆっくりと過ごすのもおすすめ。
Riad Melhoun & Spa
アラビアンな雰囲気の中庭と屋上テラス2箇所のプールがとても魅力的な「Riad Melhoun & Spa(リヤド メルホウン アンド スパ)」。
天蓋付きベッドのあるお部屋もあり、お姫様気分も味わえそうです。
Riad Yasmine Marrakech
旅行系インスタグラマーにも度々紹介され、注目を集める「Riad Yasmine Marrakech(リヤド ヤスミン マラケシュ)」。
陽の光によってブルーが変化する中庭のプールがとても美しく、プールサイドのベッドで1日ゆっくり過ごすのも贅沢ですね。ベッドルームもゆったり広々としているので、ファミリーでも利用可能です。人気の宿なので早めの予約必須です。
Riad Idra
白い壁に緑が映えるボタニカルな雰囲気が素敵な「Riad Idra(リヤド イドラ)」。
中庭には小上がりのようなソファもあり、プライベートな時間をゆったりと過ごせそう。お部屋はヨーロピアンテイストな雰囲気で女子旅も盛り上がりそうなインテリアが素敵です。
Riad Anabel
中世ヨーロッパの邸宅を思わせるような雰囲気がどこか懐かしい「Riad Anabel(リヤド アナベル)」。
クラシックな雰囲気のインテリアはまるでドールハウスのようです。家族経営のアットホームな宿でお部屋もコンパクトな造りなので、女子1人旅にもぴったりです。
Riad Palais Sebban
映画「アラジン」の舞台になりそうな中庭やアンダルシア建築の彫刻が施された建物の天井が美しい「Riad Palais Sebban(リヤド パレ セバン)」。
中庭で食べる朝食ブッフェは人気で、フルーツタルトも宿泊客に好評だそう。
まとめ
現地の人々の暮らしが垣間見え、モロッコでしか体験することのできない「リヤド泊」。泊まってみたくなった方も多いのではないでしょうか。
現地のスタッフや世界中のゲストたちとアットホームに過ごせる「リヤド」でぜひ一生モノの思い出を作ってみてください。
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